Linux で OneDrive と連携する【Rclone】

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こんにちは、ふじみやです。

以前、Linux で運用しているマインクラフトサーバーのデータを AWS CLI というサービスを利用してコマンドラインから AWSのオンラインストレージサービスである Amazon S3 にバックアップデータをアップロードする方法についてご紹介をしました。

しかしながら、Amazon S3 に保存されているファイルの一覧などを GUI で確認しようと思ったら AWS の Web コンソールに接続する必要があるなど、手間に感じてしまうこともあります。

そこで、今回は Rclone というオープンソースソフトウェアを使って Microsoft のクラウドストレージサービスである OneDrive にデータを転送できるようにしていきます。

使用した環境
  • VirtualBox 7.0.6
  • LinuxMint 21.1
  • Rclone v1.62.1
目次

Rclone とは

Rclone は 40以上のオンラインストレージについて、コマンドライン環境よりファイルの操作ができるようになるオープンソースソフトウェアです。今回連携する Google Drive のほかにも Amazon S3 や Dropbox、Google Drive などとも連携できます。

Rclone を使うことでオンラインストレージに対して以下が可能になります。

  • ファイルのコピー
  • フォルダの同期
  • ローカルからオンラインストレージへとファイルの移動
  • オンラインストレージをネットワークドライブとしてローカルにマウント

Rclone のインストール

次のコマンドを入力して Linux に Rclone をインストールしましょう。

curl <https://rclone.org/install.sh> | sudo bash

これはインストール用のスクリプトをダウンロードして、bashでスクリプトの実行をするという意味です。コマンドの間を |(パイプ)でつなぐことで curl コマンドの実行結果を bash コマンドの引数とするというものですね。

この点については過去記事にしたこともありますのでお時間がございましたら是非ご覧ください。

Rclone の設定

Rclone の設定は対象の Linux に SSH 接続をしたターミナルからではなく、GUI 環境(リモートデスクトップ接続など)で操作をしましょう。VPS を利用されている方は Chrome リモートデスクトップを利用すると簡単に GUI 環境に接続することができます。

それでは設定をしていきましょう。

設定種類の選択

まずは以下のコマンドを入力してください。

rclone config

すると「リモートが見つかりません。新しく作成しますか?」と聞かれますので「n」を入力後 ENTERキーを押下。

名称の設定

連携するオンラインストレージの名前を入力します。今後、Linux からデータを転送する際に使用する名前になりますので、あまり長くないほうが良いかと思います。今回は「onedrive」としました。

連携するオンラインストレージの選択

名称を設定すると、ずらっと緑と赤の文字がたくさん出てきます。スクロールをしてみれば分かりますが、これらは全てオンラインストレージのサービス名ですので「OneDrive」を示す番号である 31 を入力しましょう。

番号が異なっている可能性がありますので、必ず内容をチェックしましょう。

クライアントID・クライアントシークレット

これらは何も入力せずに ENTER キーを押下します。

リージョン設定

OneDrive を利用するリージョンを設定しましょう。

通常は「1(グローバル)」を選択しますがドイツや中国で利用をする場合には違う番号を選択します。

高度な設定

こちらはデフォルトとして推奨されている「No」を選択します。

Rclone の認証

Web ブラウザを通じて連携先サービスの認証をします。「y」を入力すると認証用のブラウザが起動します(起動しなければリンクが表示されるので URL をクリックしましょう)ので、認証をしましょう。

Microsoft Authenticator アプリをお手持ちのスマートフォンにインストールしておくと、パスワードを使わずに認証ができますので便利です。認証が成功すると次のような画面に切り替わりますので、ブラウザを閉じてください。

接続タイプの設定

「OneDrive Personal or Business」を示す「1」を入力して次へ。

使用するドライブの選択

使用するドライブを選択します。複数の契約をされている方は ID が複数表示されているかもしれませんが、1つしか表示されていなければ空欄のまま ENTER キーを押下すれば OK です。

その後、「ドライブが見つかりました」と URL とともに表示されますので「y」を入力。

設定の確認

確認が求められますので「y」と入力しましょう。

設定終了

これで設定は完了しましたので、最後に「q」を入力して設定を終了しましょう。

Rclone のテスト

Rclone の設定が完了したら、Linux 上に適当にファイルを作成して OneDrive に転送できるかテストをしてみましょう。

まずはファイルを作成。touchコマンドで空のファイルを作成します。

touch test.txt

次にrcloneコマンドでファイルをオンラインストレージにコピーします。

rclone copy test.txt onedrive:/

remoteは先ほど設定したオンラインストレージの名称を入力するようにしてください。

また、remote:のあとはファイルのコピー先となるフォルダのパスを入力してください。/だけだとルートフォルダ(OneDriveを開いて最初に表示されるフォルダ)に保存という意味になります。

コマンド入力後、OneDriveを開いてtest.txtが保存されていればテスト完了です。

まとめ

Rclone を利用した OneDrive との連携ではクラウドサービスなどにありがちな複雑な権限設定を行う必要がありません(Google Drive も複雑な権限設定は必要ありません)。

ですので、やり方さえ分かっていれば5分もあれば連携が完了しますし、連携ができてしまえばバックアップデータの保存状況などがスマホからでもすぐに確認できて非常に便利ですので色々なデータの保管庫として OneDrive を活用することも可能ですね。

皆さんもぜひ試して見てください。

それではまた。

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